その土地あの土地 その5
大商社とデベロッパーは、半島のよい土地のほとんどを文字通り買い尽くしていました。
買った値段はバカげたほど安かったが、レジャー志向の客が数百平方フィートの別荘用地をさがしに伊豆に殺到するころには、バカらしいくらい高くなっているでしょう。
一九六四年に坪八千円で買えたのが、七四年には五万ないし八万円、いやそれ以上になっています。
下田周辺だと十万円。
ニュー・タウンとかガーデンとかレジャー・ランドというものが毎日のようにオープンの発表をしています。
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大商社とデベロッパーは、半島のよい土地のほとんどを文字通り買い尽くしていました。
買った値段はバカげたほど安かったが、レジャー志向の客が数百平方フィートの別荘用地をさがしに伊豆に殺到するころには、バカらしいくらい高くなっているでしょう。
一九六四年に坪八千円で買えたのが、七四年には五万ないし八万円、いやそれ以上になっています。
下田周辺だと十万円。
ニュー・タウンとかガーデンとかレジャー・ランドというものが毎日のようにオープンの発表をしています。
東京の新聞の付録版は、幸福な一家が大きな新しい開発分譲地に居をかまえることによって、いかに都市の暑さとスモッグを逃れることができるかという華麗な広告でいっぱいです。
それには、商社の要求する金額をよろこんで支払う、何千という幸福な家族のことも書いてあります。
海岸線を南に下り、中央の高原と小山の上高く、デベロッパーがその痕を残していました。
小山越しに、きちんとした四角形のコンクリートの土台まで道路建設者がハイウェイをつけたところに、「スカイ・タウン」「ガーデン・マンション」「フジ・ビュー」などと看板で発表されている。